机に向かって計算をしている人物が一人。
彼はそれほどむいているとも思われないこの仕事を これまで勤勉に続けてきた。 他の仕事も探してはみたけれど、 今の職務以上の魅力を感じることはなかったので、 とりたてて転職する気もないようだ。 席を立つときといえば、 オリンポス山の本社にいる上司ジュピターのところへ、 仕事の報告をしに行くときぐらいだ。 だが困ったことにこの上司の小言が我慢ならない。 帰り道はきまって虫の居所が悪い。 とまあこんな調子なので、 自分の営業所の視察などしたことがない。 社員も自分たちのボスがめったに顔を出さないために 勝手なイメージを作り上げて噂をする始末。 彼は視察を定年するときまでとっておくとか。 そのときはこの営業所も整理の対象になっているし、 社員のいなくなった営業所はさぞ静かであろう、と―― カフカの寓話「ポセイドン」はこんなお話です。 終末論的な上司とは一緒に仕事をするのもいやだなぁ 今日は私がバイトをしている出版部の 定年歓送会がありました。 今年辞められる部長は、このポセイドンとは違って 少々ぶっきら棒な立ち振る舞いでしたが、 気さくで話しやすい方でした。 お疲れ様です。
by jaro050
| 2005-03-16 22:38
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ジャロ 20代も半ばにさしかかる鼻メガネ。 もはやメガネにアイデンティティを奪われる日も近い。 カテゴリ
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