今月14日、Googleが米英7図書館と提携して、各図書館が所蔵している書籍をGoogleで検索・閲覧できるサービスを始める、と発表した。このニュースに私は驚いた。短絡的にではあるが、もしかしたらもう図書館に出向かなくても書籍を読むことができるかもしれない、と思ったからだ。
もちろんこのサービスに様々な制約があることは明らかである。まず図書館が所蔵する書籍は「出版物」としてのものであり、版権その他まで保有しているわけではない。大学図書館などは研究上の理由からコピーは1ページにつき1枚、一冊につきページ数の半分程度と原則的に決まっている(実際のところ、これを守るかは個人の裁量に任される場合が多い)。 Googleが対象としているのは、絶版等版権が切れたもの、版権があるものは出版社と掛け合ってその一部を公開する、といったものだ。やはりそうそうweb上ですべてのページを閲覧することはかなわないようだ。 しかし単語の全文検索に関してはある程度実行に移されはじめている。すでに提携企業一つである米Amazon.comでは、新会社A9をたちあげ、全文検索ツール「Search Inside the Book」を10月半ばから開始している。例えば前にこのブログで取り上げた「mise en abyme」を検索すると、書籍中にこの単語が含まれるページが表示される仕組みだ(下図参照)。これが図書館に所蔵されている書籍に拡大するとすれば、閲覧は少し先だとしても、本の選定にわざわざ図書館まで出向いて確認する手間が省けることになる。 おそらく認知度が上がれば、課金制度を設けた上で全文閲覧がweb上でできる時代が来るのは意外に早いかもしれない。
by jaro050
| 2004-12-17 00:44
| 時事
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ジャロ 20代も半ばにさしかかる鼻メガネ。 もはやメガネにアイデンティティを奪われる日も近い。 カテゴリ
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